小部屋の住人 =朱雀= |
昼下がり |
晩 景 七つ下がりの 風通り 透かし模様の 薄絹に 囁(つつめ)く 日射が なだらかに 滑り・・・・ 疾(と)うの昔に 置いてきぼりの ブリキの箱で ひしめく玉が 熱の籠った鋪道を走り 鳴く蝋石の跡を追う 虹色の影を惜しむ間に 桑楡(そうゆ)日暮れて 帳(とばり)を下ろし 爛柯(らんか)の名残も 掻き消えて 斜陽が煽る 草いきれ 彼方の路傍に 残された 見過ごす程の足跡に 切ない笑いが くつつと ひとつ 道行き摺りに また ひとつ |
このイラストと詩は心の中でふと生まれた同じ思いから出来ました。 夏の午後の日差しが差し込む中で、カーテンを揺らす風が何気なく運んで来たのが『昼下がり』のような情景でした。 そして少女の金の髪に透けて見えたのは、何故か朱雀が子供の頃の景色でした。 確かにあった子供の頃の懐かしい思い出は、月日の流れと共にいつの間にか心の奥底に沈んでしまいその存在すら忘れてしまうのですが、そんな思い出をまた違った形で浮き上がらせてくるようなものを書きたくて、書いたのが『晩景』です。 |
朱雀のサイト『硝子の羅針盤』では、イラストと詩をメインに朱雀が勝手気侭に作り出したガラクタが、無節操に散らかっています。 イラストと都都逸で綴る遊女の恋歌『絵草紙〜籠〜』や、短歌と俳句のお稽古場『手習い草紙』ではちょこっと和風を意識してみたり、またへっぽこ素材や、朱雀のお気に入りアニメ・ワンピースのお絵描き掲示板もあったりします。(笑) もし良ければ、お暇な時の時間つぶしに覗いてやって下さいね。 |
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